ポンド下落
本日からインターン(プレースメント)が始まるので朝早く起きて8時ごろからBBCの'Breakfast'という番組を見ながら行く準備をしていた。日本でいえばフジ系列の「めざましテレビ」か日テレ系の「スーパーズームイン」みたいなもんか(笑)。
その番組の中で、ポンド急落によりUK本国へ帰国せざるをえなくなった年金で暮らしているスペイン・マラガ在住の老夫婦の特集をやっていた。
1ポンドは2~3ヶ月前までは対ユーロレートで1.3ユーロくらいあり、EU圏の中でも比較的物価の安いスペインというのも相まって、UKの人達にとっては憧れの地だった。「早く引退して陰鬱な天候のUKから陽のサンサンと当たるスペインで悠々自適に暮らす」というのがUK人にとっての理想の老後の過ごし方で、場合によってはUKの家を売り払いスペインに家を買って暮らす人も少なくない。
自分もこのUKの地に1年7ヶ月近く住んでいるが、UKの冬の寒さ・日差しの少なさはやはりそういう気持ちになるんだろうなぁというのが十分予測できる。事実コースメイトのグラハムはUK人だが、今はアメリカのサンフランシスコに家を構えて住んでいる。やはり彼もこのUKの天候に嫌気がさしたのだろうと想像している。
しかし、この金融危機による世界同時不況の影響は強いポンドに影をさした。私がUKに来た2007年8月はポンドが250円近くしていた「ポンド最強の時期」に対し、今は130円から140円くらいのところをうろついている有様である。ポンドの対円レートの変動は極端すぎるにしても、対ユーロレートでもかつては1ポンド250円のころユーロは170円から180円したのに対し、今はポンド130円~140円に対してユーロは120円から130円くらい。かつてほどの差はなくなってしまい、ほぼ等価に等しい扱いを受けてしまうようになっている。
だからこの老夫婦のように1ヶ月のユーロ建て家賃がポンドの下落で330ポンドから実質500ポンドになってしまい、外食も8ポンドで済んでいたものが今は12ポンド。税金はすでに年400ポンドに跳ね上がっている。これも全てポンドが対ユーロレートで下がったため、余分にポンドをユーロに両替して払わなければならない。「ほとんど2倍だよ」というようなことを、実際のテレビのインタビューでは仰っていた>老夫婦。
でもこの夫婦はまだマシ。UKの家を売り払ってスペインに家を買った人は売ろうにもこの不況の影響で売れないのだ。しかし生活費はジリジリと倍に膨れ上がる。まさに真綿でクビを括られるようなもの。帰りたくとも帰れないのが一番堪えるだろうというのは簡単に予想できる。
個人的には修論の失敗でUK暮らしが長くなった分、この円高ポンド安は神が下さったありがたい施しだと思っているが、逆に負の側面も産み出しているということを認識せずにはいられない朝だった。
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